エンジニアとのコミュニケーションについて

社内外の方からエンジニアとのコミュニケーションがどうもうまくいかないのでアドバイスが欲しいと相談を受けることがあります。話を聞いていると、どうやら皆さん同じところで躓いているようです。

原因のパターンは二つ有ります。

一つは、プロジェクトの目的が共有できていないパターンです。
プロジェクトを進める上で、その製品が最終的にどのように価値を生むべきかが正しく伝わっていない場合、エンジニアは動作するモノを作ることが仕事の目標であると思ってしまいがちです。違う目標に向けて仕事をすれば、コミュニケーションのすれ違いが発生することはむしろ必然です。プロジェクト全体の目的を共有する場は必ず設けましょう。

もう一つのパターンは、エンジニアの好奇心についての理解が足りていないパターンです。個人的には、こちらの方があまり広く理解されていないように感じます。

エンジニアの多くは好奇心が旺盛です。仕事を通じてその知的な欲求を満たすことを望んでいますし、願わくば回りの人も同じく好奇心をもって仕事に取り組んで欲しいと期待しています。ビジネスはビジネス、好奇心なんて仕事に持ち込むのはおかしいのでは。と思った方もいると思います。しかし、逆説的な話ですが、知的な欲求がない人はそもそもエンジニアという職業を選びませんし、高いレベルの仕事をすることもできません。ですので、彼らのモチベーションの源泉が知的好奇心にあることを理解することが重要だと思います。

とはいえ、実際どのように行動すればよいのでしょうか?

私は、簡単な取り組みとして、「それってどういう仕組みになっているのですか?」と仕組みに興味を持って質問をすることをお勧めしています。この質問をすると、エンジニアの考えている背景を理解でき、かつ好奇心が旺盛な人だと思ってもらうとができるので、不思議と目線が合ってコミュニケーションの土台ができてきます。

コミュニケーション全般に言えることですが、何かを伝えたい時は相手と同じ目線に立って伝える姿勢が重要です。この質問は、専門知識がなくてもできることなので、是非試してみてください。