自律的であるということ

世阿弥の言葉に、離見の見という言葉があります。

これは自分の舞を自分の視点から見るだけでなく、離れた視点で自らを見ることができるようになるのが、一流の芸のためには重要であるということを意味しているそうです。

仕事の世界でも全く同じだなと思います。

一歩引いて自分を見つめ直したときに、自分の足りないもの、周りから自分がどのような人だと思われているのかを正しく感じることができる能力は、自分で自分を成長させるために、必要不可欠な要素です。

別に周りの意見をそのまま鵜呑みにしろといっているわけではありません。周りの視点を把握していないのと、把握しつつもそれは自分に合わないものだと取捨選択するのは、大きな違いがあると思います。そして、そういったことが出来る人こそが、本当の意味で自律的な人間である、と私は思います。

Web業界のように新しい業界で仕事をしていると、ロールモデルが存在しないタイミングが若いうちにやってくることがあります。見本にできる道が無い状態でも自らを成長させていけるかどうかは、そういったセルフフィードバックの仕組みを持っているか否かにかかっていると思います。私自身そういう人物でありたいですし、社員のみんなにもこのような意味で自律的な人物になってもらいたいなと思います。